伝えることは大切でもトゲのある藪

昨日の記事から一夜あけて、Aさんに「嫌だったこと」を伝えたあとに「ごめん」とだけ連絡がありました。

実はそれから、なんて返事をしてたらいいものかずっと考えていて。考えているうちに2日も経過してしまいました。

「僕もごめんね」って言えばいいだけなのに、こんな簡単なことがどうしてもできない。

このまま連絡が無かったらどうしようとか思うくせに、下手なプライドが邪魔をしているのでしょうか。何も言い出せないんですよね。


会社員をやっていた頃、社風なのか「言わないことで成功する」みたいな空気があった気がします。

さまざまな部署に挟まれる中で、自分の意思を素直に表明してしまうことが、課員に迷惑を掛ける結果に繋がってしまったり、将来の方向性を勝手に決定づけられてしまったりするリスクを考慮していたのだと思います。

今でも、自分の気持ちのようなものを素直に表現することに抵抗があります。そもそも、自分でも自分の気持ちがよく理解できていないのに、思いついた言葉を口にして、誰かに勝手に判断されるのが怖かったからです。

昨日の記事では、「気持ちを伝えることの大切さ」みたいなことを書きましたが、正直、納得していないです。気持ちを伝えることが必ずしも正しいわけじゃないときだってある。

でも、そうやって言わないことでリスクを避けようとしている自分を振り返ってみると、言わないことでトラブルに巻き込まれているような気がしないでもない。

そこで気が付いたのは、気持ちを表明することによるリスクを考慮している自分というのは、ある意味内向きの思考というか、「自分勝手な自分+自分の意思を無視する自分モード」なのかもしれないと考えました。

自分の保身に走っていて、相手の目線に立って考えることができていない状態と、自分の目線を見失っている状態の両側面があるような気がしています。

思ったけど言わなかったことは、大抵の場合伝わらないので相手にとって無かったことになるわけですが、ときどきそれが自分の中でも無かったことに変換されているような気がします。

論理としては処理されるのでしょうが、感情だけは置き去りにされてしまいます。だから、モヤモヤした気持ちだけが残って、あとは無かったことになる。

でも、感情だけは時間が経過してもなかなか処理されないし、心の中でリプレイが繰り返されてどんどん大きくなって行く気がするんです。

そして最後は、爆発する。

ここまで書いていて気が付きました…。やっぱり、思ったことは言葉にして伝えるべきだ。でもきっとまた、同じことでぐるぐる悩む日が来るんだろうな。

でも、そのぐるぐるが、いつか誰かの役に立てたらそれで良いような気もします。