伝えることは大切でもトンネル
先週の土曜日、くだらないことがきっかけでパートナー(仮にAさんとします)と険悪な空気になりまして、その時のことを少し書いてみようと思います。
週末、僕とAさんは二人で出かけることが多くて、土曜日の夜も僕の運転で「長野までドライブしよう」ということになりました。
特にこれといった目的地があった訳ではないのですが、道中は山道の途中にある道の駅や、突然現れる集落、普段街中では見られない植物の密生地帯があったりして、個人的にはワクワクが止まらないんです。
あいにくの雨模様でしたが、少し窓を開けると10月の涼しい風が心地の良い夜でした。
でも、道中のほとんどの時間、Aさんは助手席でスマホの画面をずっと見ていて、僕はとても悲しい気持ちになったんです。
Aさんも悪気があった訳じゃなくて、たまたま調べものがしたくなったのと、友人からlineが来たので返事をしていたのだと思うんです。
でも、せっかく普段は来ない場所までドライブしに来ているのだから、一緒に景色を見たり、お話をしたり、今この瞬間を共有したいと考えていました。
スマホの画面って意外なほどに明るくて、その時は夜だったので特に、助手席で光るスマホの画面が視界の端に眩しく映っていました。
本当は僕が「悲しい気持ちになった」ということを、そう感じたその場ですぐに伝えるべきだったんだと思います。
でも、それを伝えることでAさんが嫌な気持ちになったりしたら申し訳ないとか、余計な事を言ってせっかくのドライブを台無しにしたくないという思いが勝ってしまい、その場では我慢して飲み込んでしまいました。
でも、心のどこかで僕の中に「嫌な気持ち」だけが残ってしまい、Aさんから話しかけられても、冷たい態度を取るようになってしまったのでした。
なぜか不意に、「思ったことは伝えないと思っていないのと同じだよ」と子どもの頃に教わったことを思い出しだしていて、後日になってしまいましたが、僕はAさんに「嫌な気持ちだったこと」を伝えました。
でも、「思ったこと」を振り返ってみると、まだ言っていない「ありがとう」がたくさんあることに気が付いたので、少し照れくさいけど次に会ったときに伝えようと思います。
大人になると、気持ちを伝えるのがどんどん難しくなっていく気がしています。当たり前だと思っていることや、言わなくても伝わると思っていることが多すぎる。
でもきっと、当たり前なんかじゃないし、相手にはほとんど伝わっていないんじゃないでしょうか。